【報告】6/24 埼玉県教職員の平和大集会
戦後、私たち教職員は「教え子を再び戦場に送らない」ことを誓い、教育の民主化をすすめてきました。軍事費の2倍化や憲法改悪が声高に叫ばれている今、あらためて平和について学び行動するため、6月24日に平和大集会を開催しました。埼高教、埼退教、埼高教友の会、高校・障害児学校教職員「九条の会」と共に主催し、会場には210名のなかまが集まりました。
はじめのあいさつ 埼高教 小沢委員長
「教え子を再び戦場に送らない」この誓いを守り、平和へのメッセージを受け止めましょう。
講演 「新しい戦前」にさせないために
講師:ジャーナリスト 金平 茂紀 さん
前日まで沖縄で取材していた金平さん。講演の後すぐに沖縄に戻るというタイトなスケジュールの中、今回の要請に応えてくれました。
(講演の概要)
わたしたちは新たな戦前にいる。忌野清志郎は「なんで言いたいことを言えなくなってしまったのか」と発言したが、今は、こんなことも言えない。坂本龍一は、9.11直後に「頭を冷やせ」と曲を書いた。今は、武器貸与など勇ましいことが好まれる。
後年、2022年は歴史の分岐点と言われるだろう。ウクライナ侵攻と安倍銃撃事件がきっかけだ。ウクライナ侵攻は、日本に「憲法改正」を突き付けた。権力者にとって、「国の交戦権は認めない」が邪魔でしょうがないのだ。安倍銃撃事件では、彼の政治の功罪検証作業を放棄させ国葬を強行し、故人を神聖化した。旧統一協会問題も幕引きしようとしている。
G7広島サミットは、ゼレンスキーのためのサミットになってしまった。ショーである。平和教育では「はだしのゲン」「第五福竜丸」に代わり、オバマ来日について触れられる。アメリカへの配慮だ。
世代間の分断があおられている。余命によって票数を設定する「余命投票制度」や、世代分断から75歳で死ぬ権利を認める社会を描く映画「PLAN 75」が話題になっている。
これからをどう生きるのか。抵抗する力をつけていきたい。
各団体からの決意表明
- 「国のために命を捨ててこい」ということは、2度としない。
- 沖縄で戦争体験の声を聞いた。子どもたちに伝えたい。
- 今、自分たちにもできることがあるのではないか。
- 障害者が「ごくつぶし」などと言われるような世の中にはさせない。
おわりのあいさつ 埼教組 北村委員長
高知県教組の竹本源治さんが発表した詩「戦死せる教え子よ」を紹介。
戦死せる教え子よ
竹本 源治
逝(ゆ)いて還(かえ)らぬ教え児よ
高知県教員組合の雑誌『るねさんす』44号(1952年1月発行)
私の手は血まみれだ!
君を縊(くび)つたその綱の
端(はし)を私も持つていた
しかも人の子の師の名において
嗚呼(ああ)!
「お互いにだまされていた」の言訳が
なんでできよう
慚愧(ざんき) 悔恨 懺悔(ざんげ)を重ねても
それがなんの償いになろう
逝つた君はもう還らない
今ぞ私は汚濁の手をすすぎ
涙をはらつて君の墓標に誓う
「繰り返さぬぞ絶対に!」
この詩が戦前の誤りを反省した戦後教育の原点となり、不戦を誓った日本国憲法に引き継がれ、私たちの「教え子を再び戦場に送らない」のスローガンになった。今、多数の国民の意思とは異なる勢力によって戦争と改憲に向かっている。わたしたちは平和の発信者になっていこう。職場や地域で、大軍拡・大増税反対の署名に取り組んでいこう。
パレード・宣伝行動
浦和駅までパレードとその後の宣伝行動にも、たくさんのなかまが参加しました。軍拡増税No署名は、合計180筆集まりました。