新学期の学級開き ~小学校2年生編~
新しい学年、新しい教室、新学期、子供たちはやる気がいっぱい。
そんな子供たちの期待に応える学級開きをしたいものです。
持ち上がりの2年生がマンネリ化しないように、新しい気分でスタートできるように考えました。
始業式
1時間ぐらいしか時間がないのでとにかく明るく楽しく!
- 元気調べ(健康観察)返事のチャンピオン大会
- 先生が2年生の時の話(失敗談…この手の話は子供は大好き)
- 歌(「がんばりマンの歌」)
- さよなら後、全員と握手。「一緒に頑張ろうね!」
学級開きの会
2時間かけて希望いっぱいになるように!
こんなクラスを作ろう!
くす玉を持ってきたよ!
わー!くす玉だー
中から頑張ろうとか出てくるんでしょ
割りたーい!
- 全員で紐を持ち「2年生頑張ろう!」の掛け声で引っ張ります。
その後がんばりまんのクラスを作るために「自分の意志をしっかり言う」「みんなで決めたことを頑張る」ことを話します。(記念写真も) - 2年生になって一言みんなで「がんばれ」コールを送る
- 「読み聞かせ」
- ゲーム
- 歌「がんばりまんの歌」
【くす玉に必要なもの】 ・花紙で作った花 ・プラスチックのざる ・広告を切って作った花吹雪 ※くす玉づくりは、とても時間がかかりますが、その甲斐あって盛り上がります
学級びらきでつかえる! しりとり自己紹介
あそびかた
- 自己紹介する順番を決める。
- 自己紹介するときは、「体育の得意な埼教花子です」というように、自分の名前の前に何か一言付け加えて紹介する。
- 自己紹介したら、次の人は、名前の最後の文字を受けて自己紹介をする。例えば、前の人が「体育の得意な埼教花子です」と言ったら、次の人は「花子」の「こ」を受けて、「国語が好きな全教太郎です」というように自己紹介をする。
あそぶときのヒント
- スタートは先生にしてもOK。
- 小学校低学年であれば前日に自己紹介の順番と方法を知らせ、考えてくるようにしてもOK。
「おいらのりんごは赤いぞ!!」ゲーム ~大きな声が出せない・出ないそんなときに~
あそびかた
- 2チームに分かれます。
- まずAチームが「おいらのりんごは赤いぞ!」と言います。
- 次にBチームが「おいらのとまとは赤いぞ!」と言います。
- もう一度②と③を繰り返します。
- 次にAチームが「おいらのりんご!」Bチームは「おいらのとまと!」と言います。
- もう一度Aチームが「おいらのりんご!」Bチームは「おいらのとまと!」と繰り返します。
- 次にAチームが「りんご!」Bチームは「とまと!」と言い合います。
- もう一度Aチームが「りんご!」Bチームは「とまと!」と繰り返します。
- 最後に同時にAチームが「りんご!」Bチームが「トマト!」と叫びます。
- 審判が真ん中に立ち、大きく聞こえたほうが勝ちです。
新学期の学級開き ~小学校中年生編~
3年生の担任になったときの学級びらきをご紹介
- まず担任発表後、教室に入ったら明るく自己紹介。でもあまり詳しく話してはいけません。明日の学級びらきまでのお楽しみにしておきます。
- 学級開きの実行委員を募集します。「やる気のある人はさよならした後、先生のところまで来てね!」と声をかけます。どんな子がくるかワクワクする瞬間です。
- 集まった子どもとプログラム作りと仕事分担をします。
- 先生の自己紹介は夢を持たせて、「私は宇宙人です。」なんて言うと3年生位の子供は大喜びです。そうなったら先生の方針を話すチャンスです。
先生の3つのお約束
・みんなといっぱい遊びます。⇒ 誰とでも遊べる子になってほしい
・みんなと一緒に働きます。 ⇒ 友だちと協力して働く子になってほしい
・わかるまで教えます。 ⇒ 粘り強く学習する子になってほしい
先生が約束してくれるとなると、子どもたちは期待に満ちた表情に変わります。実は「一緒にやろうね!」と誘いかけることによってこうなって欲しいと言う子どもへの願いを込めていることになっているのです。初日に全部やろうとせず、募集して開くこの方法はなかなか良かったです。皆さんもぜひ楽しい学級びらきを作ってください!
(参考)学級開き役割分担
しかい( )
プログラム書き( )
かいじょうづくり( )<プログラム>
①初めの言葉( )
②うた( )
③自己紹介ゲーム( )
④ゲーム( )
⑤先生のお話(担任:自己紹介、実行委員を褒めることを忘れずに)
⑥感想発表
⑦おわりのことば
実践で大切にしたいこと ~小学校高年生・中学校編~
子どもと本音の会話の場を
これは、授業の中や、何気ない会話の中でもできるかもしれません。私の場合は、一人ひとりを大切にする場として「交換ノート」という形で日記をやりました。忙しい高学年、毎日など到底できません。行事の後や、今日は書かせたい(もちろん書きたい)時に書いた程度のものです。でも、皆の前ではなかなか話せないこと、直接では言いにくいことなどを書いてきます。
こちら側としては、見えない子どもたちの生活、友だち関係を知ることができます。また、つい怒鳴ってしまいそうなことがあっても「先生はこう考える」と言う形で、文章で伝えたりすることができます。普段はあまり話さない子とも、「交換ノート」ではよくおしゃべりをした気がします。
学級通信を子ども同士、親と子の共感の場に
子どもたちの日記や学習したことのまとめや感想をのせ、子どもたち同士が友だちの別の面を発見したり、共感したりする材料の1つと考えています。そして、保護者や子どもの様子を知らせる手段の1つでもあります。ときには保護者の感想を載せたりもしました。
ある親が卒業式に持ってきてくださったお手紙の中に、次のような文章がありました。
自分の子ども以外のお子さんの考えや成長する場であり、あどけなさに「ほっ」としたり、感性に「はっ」とさせられたり、保護者の私が学級通信の読者になっていました。
行事で学級の質をステップアップ
高学年、特に6年生は行事に関わることが とても多いです。行事は、子どもたちが生き生きと活躍し、力をつけることのできる場です。しかし、忙しさから叱ってばっかり、嫌な気分だけ残し、逆に沈滞ムードを作ってしまうこともあります。
そうならないためには、子どもたちにとってその行事がどういう意味があるのかを伝え、自分たちはどう取り組んでいきたいか、十分に話し合うことが大切です。私のクラスでは班長会でそれを話し合って、みんなで討論していきました。うまくいかなくなったことがあっても、同じように話し合います。
市内音楽会。男子の声が出ないと言うことが問題になりました。その時には「100%、力を出し切ろう」と、グラフを作り一回一回の練習の後にみんなでどうだったか確認しました。そして、音楽会で100%力を出し切れたら、お祝いにレクをやろうと、提案もしました。ここで大切なのは、必ず評価をすることです。頑張っている子、前より良くなっている子、クラスとして良くなったところ、まだ足りないところなど、次はどこに力を入れればよいかを示すことです。この時、子ども同士で評価をし合うことができれば、さらに効果的です。
子どもたち同士の関わり合いを
高学年になってくると、友だちの目、友だち同士の関係に敏感になってきます。時には否定的になり、相手を傷つけることもあります。でもそこをどうやってくぐらせるかによって、友だちを見る目、優しい心が育っていくのだと思います。喧嘩も何もないクラスなんてありません。もしあったとしたら、何か見えないところで別の問題があるかもしれない、と考えた方がよいでしょう。
何かこちらから提案し、取り組むことも大切です。私のクラスではよくレク(これは係の提案ですが、私からや班長からの提案の時も…)をしました。何かやれば問題も起こります。その時に、うんと子どもたちに考えさせ、話をすることが大切です。これはクラスの実態によっては難しいことです。うまくいかないことの方が多かったように思います。でも、子どもたちを信じて、辛抱強く待つことも必要です。
卒業式前、いろいろな取り組みの中で、子どもたちがこちらの要求に応えようと一生懸命になっている姿を見ることができました。2年間、素晴らしいクラスと言えないこともありましたが、最後に子どもたちと通じ合えたと、感じられました。
どの子も認められたがっているし、褒められたがっています。そして、ときには厳しく叱ってほしいとも思っています。人間対人間の本音で付き合いをしていくことが大事だと、この2年間で子どもたちから教えられた気がします。
3分で楽しめる遊び
忙しくて遊びなどやっていられないというとき、子どもが疲れているとき、3分の遊びで活力を取り戻しましょう。
どんなに忙しくても、3分くらいなら時間をとって遊ばせてあげられるでしょう。また朝の会・帰りの会・授業の時など、子どもたちが疲れているようだったら「3分だけ遊ぼう」と言ってあげれば、活力が蘇ります。
子どもたちは、そのような先生を待ち望んでいるのではないでしょうか。
しあわせのハイタッチ(全学年)
ハイタッチというのは片手を高く上げ、相手の人の手のひらにタッチをすることです。スポーツ選手などがよくやっているのを見かけるでしょう。これを応用して「しあわせのハイタッチ」と呼ぶことにしました。
「みんな片手をあげてください。これから先生が“やめ”と言うまでに、5人以上とハイタッチをした人はしあわせになれます。はい、はじめ!」
と言うように呼びかけるのです。競争ではありません。元気にやったら、それを褒めてあげれば良いのです。
先生とじゃんけん(全学年)
- 「みんな起立してください。これから先生とじゃんけんをしましょう。」と教師が誘う。
- 「先生に負けた人だけ席に座り、残った人はさらに続きます」とやることを教える。
- 「さぁ、やるよ。じゃんけんぽん!」と大きい声でやる(みんな一緒に)
- 3回やったら残っている子たちに拍手をおくり、また全員起立してはじめからやると、どの子も意欲を持つようになります。
お日さまとお月さま(小学生)
- 「これから先生が、“お日さまとお月さま”の話をします。その中で、“お日さま”と言ったら席に立ってください。“お月さま”と言ったら席に座ってください。」と教師が説明する。
- 「では、始めますよ。用意は良いですか?」と順番をうながす。
- 話(物語)は教師が適当に創作する。
(例えば)
「昔々、お日さまとお月さまは一緒に暮らしていました。でも2人は、喧嘩ばかりしていました。お日さまは怒りっぽく、お月さまはむっつりしているからです」…と言うふうに話を進め、「そこで話し合った結果、お昼はお日さま、夜はお月さまが照らすことになりました。」と締めくくる。
じゃんけん合戦(小3から中学生)
- 「誰でもいいから相手を見つけて左手で握手してください。」と教師が誘う。
- 「握手をしたら空いている右手でじゃんけんをしましょう。そして勝った人は握手している相手の手を叩くことができます。」と教師のやり方を教える。
- 「3回やったら終わり。次は新しい相手を見つけて、またやりましょう。」
これを3分間やると、4〜5人の相手とやることができます。この場合も勝負にこだわらず、「楽しく仲良くできましたか?」と、そのことを重点に取り組むと良いのです。
指相撲リーグ戦(小3から中学生)
- 「指ずもうをやったことがありますか?このようにあるのですよ。」と教師が誰かとやってみる。
- 「1、2、3、4、5と数えるまでおさえていたら勝ちです。さぁ、誰でも良いから相手を見つけてやってごらん。」と指示する。
- 「新しい相手を見つけて、どんどんやってごらん」と、自発的にやることをうながす。
これは、「5」までで決着させることが大切。「10」までやるとなかなか決着がつかず、多くの友だちと交流できなくなります。これも勝負より、楽しむのが重点です。
保護者との付き合い方
クラスの子どもたちが、問題行動を起こすと、すぐに「親が悪い」「親の顔が見たい!」と思ってしまいがち。そこで、すぐに「これは、親に連絡をとって、家庭で厳しく指導してもらわなくっちゃ。」と電話の受話器を手に取る担任。
ちょっと待った!
この1本の電話は、命取りになる場合も…
その時の電話が元で、担任と保護者と子ども、三者の信頼関係が崩れ去ってしまうケースがあります。
電話をかけようとする、その時の気持ちは、冷静ですか? どうしてその子が問題行動を起こってしまったのか、問題を起こしたときのその子の心境や、その原因をはっきりつかんでいますか?
どんな保護者だって、「目の中に入れても痛くない」ほど、「我が子がかわいい」のです。だから、どんな保護者だって担任の先生からの突然の電話で、我が子の悪いところばかり指摘されたら、不愉快な気持ちになるのは当然。ますます自分の子育てに自信をなくし、我が子の良いところも見えなくなり、必要以上に感情的になって子供につらく当たってしまう。怒られる子どもの方もますます自己嫌悪に陥り、幾度と無く問題行動を繰り返す。担任の先生からの電話で自分が怒られていると分かれば、担任の先生すら信頼できなくなってしまう。悪循環を生み出してしまう結果にもなりかねないわけです。
「家庭で厳しく指導を…」という結論を出す前に、まずは目の前の子供とじっくりと語りこみ、その子の抱えている寂しさや不満を探り出してみることから始めましょう。そして、その原因がある程度掴めたら、保護者に相談をする形でお話ししてみることです。そうすれば、案外保護者自身も、実は子育てのことで、あるいはそれ以外の問題でとっても悩んでいることがわかってくる場合が多いのです。保護者が自分の抱えている悩みを担任に語ってくれたら、しめたものです。
保護者との信頼関係を作ることが第一。そのためには常に「どの親も、我が子が1番可愛いのは当たり前」と言うことを念頭に置いて話し合いを 進めることが肝心です。
相談する形で電話してみよう!
教育=親・子・教師が共に育つ教育
教師は教育のプロではなくてはなりませんが、子育ての経験豊富なお父さん、お母さん方から学ぶべきことは たくさんあります。そして、お父さん・お母さんもまた、子育ての悩みをたくさん抱えています。「我が子をよりよく育てたい」「かしこく・やさしく・たくましく…」といった願いでは、どんな保護者とも必ず一致できるはずです。
「自分は教師だから…」といって肩ひじを張って、世の中のことを何でも知っているような顔をしてしまうと、とっても損をしてしまいますよ。
「私も子育ての経験がないので、どうしたらいいのか、わからないことがたくさんあるんです。ぜひ、お父さん・お母さん方からいろいろアドバイスをしてください。そしてどんな些細な事でも、ためらわずどんどん教えてください。私も教師として、どのお子さんも「より良く・よりかしこく、よりたくましく…」という願いはお父さん・お母さん方と一緒です。どうかお力を貸してください。」
学年の最初の懇談会では、必ずこんな話をしています。そうすると、たいていのお母さん方は「この先生なら、何でも遠慮なく相談できそうだな。」と安心してくださるようです。そして、いざ何か問題が起こったときには、実際に役立つアドバイスをしてくださったり、励ましあってくださったり教師の心強い味方になってくださいます。
もちろん頼るばかりでは「なんだか頼りない先生。我が子を任せておいて良いのかしら?」と、不安に思われてしまいます。教師として感じることや、保護者にご家庭で協力していただきたい要求は、率直に語ります。
例えば「お子さんの前では、教師の悪口は絶対に言わないでくださいね。先生を信頼できなくなってしまっては、指導も通らなくなってしまい、お子様にとっても、不幸なことですから。疑問に思われることがあったら、まず私に直接話してください…」と言うように。
(要求はできるだけ具体的に「1日に5分は、お子さんと話をしてください。」とか「毎日少なくとも1回は、お子さんの体に触れてください。」とか…。ケース・バイ・ケースですが、無理なくできそうなことから始めて、少しずつ要求を高めていくことがアドバイスの秘訣です。) 「我が子が良くなる」と言う見通しが持てたときのお父さん・お母さんの行動力には頭が下がる思いがします。そこには、そんな利害関係も入り込む余地がありません。どんどん知恵と力をお借りして保護者の皆さんとしっかりと手をつないでいきましょう。
最後に…
教師は問題が起こった時ばかり保護者に連絡を取りますが、少しでも成長したところが見えた時には必ず一本の電話を入れておくと、保護者との良い関係を作れますよ。もちろん、お休みが2日続いたときには欠かさず連絡を…。「先生が我が子をよく見てくれている」と言うのは、保護者にとって何よりも嬉しいものです。