埼教組って?
埼教組(埼玉県教職員組合)は、全教(全日本教職員組合)を上部組織とする、埼玉県内の小学校・中学校で働く教職員で構成されている組合です。正規教職員だけでなく、臨時採用教職員や会計年度任用職員、市町村費採用教職員の方も加入されています。
子どもたちを中心にすえながら、教育について若手・ベテランを問わず考えたり実践交流を深めたり、必要があれば行政に働きかけながら、「一人ひとりの豊かな学びを保障し、どの子も大切にする教育」を願い、幅広く連帯しながらゆきとどいた教育を進めるためにとりくんでいます。
埼教組はどんなことをしているの?
どの子も大切にされ、ゆきとどいた教育を実現させるため、教育条件の改善や学校施設の改善、そして、全国の父母・保護者、教職員の願いでもある30人以下学級の早期実現、20人以下学級を展望した少人数学級の実現にとりくんでいます。
よりよい教育を実践したいという教職員の願いにもとづいて、様々な学習会を開催しています。また、教科指導だけでなく、生活指導や学級経営など、幅広い学びの要求に応えるために教育研究活動を進めたり、民間の教育研究団体とも協力しながら学習をすすめています。
よい教育を実践するためには、教職員が健康でなくてはなりません。
そのために埼教組では、教職員が不安なくいきいきと働き続けられることができるように、賃金の引上げや労働条件の改善・教職員定数の改善・長時間過密労働の解消・休暇等の制度改善・労働安全衛生の体制確立を求めてとりくんでいます。
同時に、通常勤務する職場環境も大切にしています。教職員も一人ひとり個性があります。それぞれの持ち味を生かしながら、すべての教職員が力を合わせてこそ充実した教育活動ができます。教職員の納得と合意にもとづく、民主的な職場づくりをめざして勤務条件の改善にとりくんでいます。
加入すると組合の仕事をやらされたり、会議・集会等に動員されるんですか?
加入=何か仕事をしなければならない、会議や集会に必ず参加しなくてはならないなどということはありません。今、学校現場は長時間過密労で朝から夜まで休憩もまともにとれないような状況。それは同じ現場の教職員である組合員も同じことです。
組合に加入する理由も人それぞれです。
〇自身の身を守りたくて加入する方
〇権利や教育実践を学びたくて加入する方
〇ハラスメントなどの労働相談により加入される方
〇幅広い人間関係(県内の全域にわたる先生のつながりや全国の仲間とのつながり)
〇働き方を改善したくて加入する方
〇埼教組の運動に賛同されて加入する方
と本当に様々です。同じ要求や思いを持つ仲間が集まり、労働条件や教育条件を変えるために運動やとりくみを行うのに、それらが負担になっては本末転倒です。
埼教組はそれぞれの段階で当局と対等平等で交渉を行える組織を持っています。
埼教組本部⇔県教育委員会
埼教組各支部⇔各教育事務所
埼教組単組⇔市町村教育委員会
埼教組分会⇔各学校長
それぞれの段階に頼りになる役員がいます。みな現場の教職員です。実務は主に役員が行います。ですから、加入したからあれこれ仕事をしてくれということはしません。集会や学習会も、自分が興味・関心のあるものを参加してみてください。年次研修や学校研修などとは異なりますから、参加はあくまでも個人の自由です。
埼教組の組合費は月どのくらいですか?また、何に使われているのですか?
正規教職員の場合
埼教組の組合費は「給与の1.2%+1980円」で算出しています。
「+1980円」は埼教組の上部組織である全教(全日本教職員組合)に納入する組合費となります。
例えば、月の支給額が23万円の場合、月の組合費は
23万×1.2%+1980円=4740円
となります。その他に支部費と単組費があります。
県費臨時教職員
月 1000円
(定年前・暫定)再任用教職員
月 2500円(フルタイム) 1000円(短時間)
高齢者部分休業を取得中の方
月 1000円
会計年度任用職員(非常勤・市町村費の方も含む)
月 500円
育休・病休・介護休暇等を取得中の方
月 500円
育児短時間勤務の方
月 1000円
組合活動は組合費によって支えられています。
組合員の皆さんからいただく組合費は大きくは以下のように活用しています。
〇本部役員・書記等の人件費
〇教育実践や教員の働き方を学ぶ集会や学習会の開催
〇教育委員会等に現場の声を要求として伝えるための運動費
〇情宣等のニュース作成・配布
項目や内容の詳細は多岐にわたりますが、労働組合の歳入のほとんどは組合費であり、そして資金の使い方は定期大会等で提案・承認され、執行されています。
組合費・・・高いなぁ。そう思ったあなたへ。
よくご質問として、「組合加入のメリット・デメリットは何ですか?」と聞かれることがあります。
まず、デメリットですが・・・ありません。
以前は「臨採者が組合加入をすると目をつけられて採用されない」とか「管理職に色目で見られる」などということが事実に基づかない話がありましたが、本当にそのようなことがあれば、組合員である以上逆に管理職や当局側が「不当労働行為」として問われます。
自分自身が組合員であるために、管理職に意識されるのはある意味当然であり、それは管理職の立場からすれば、組合員が一人でもいるということは、管理職としてふさわしくない発言や行為に対して目を光らされていると思うからです。つまり、組合員がいれば、自身が守られることは勿論、周囲の教職員もハラスメント等から守られることにもつながります。
一方、メリットはたくさんあります。
〇身分や権利が守られる。労働者としての権利意識が醸成される
〇教育実践を全県・全国の仲間と交流する機会ができる。人と人とのつながりも広がる。
〇困った時に相談できる仲間がいる。本音で話せる。
〇組合に加入し労金(中央労働金庫)で口座を開設すれば、借入の際などの金利がグッと抑えられる。また、労金なら、全国どこのATMでも何度でも手数料キャッシュバック。断然お得。
〇組合が行っている共済は全国の仲間との助け合いだから、安い掛金で充実の保障を受けられる。埼教組に加入すれば、各種共済も自動車保険も全部電話一本で対応してもらえる。
今入っている保険を共済で見直せば、浮いたお金で組合費がでてしまう!
この記事を書いている中の人も初任者の時は、学校に来たとある保険会社さんに言われるがままに加入した保険に入っていました。・・・が、それがものすごく高い。そして忙しい合間で説明を聞いていたからどんな補償内容か正直わかっていない。という一年目を過ごしました。
しかし、それを全教共済で見直すと、今まで月々支払っていた金額の半分以下までおさめることができました。もちろん補償内容はほぼ同等にしています。
今加入している保険等を共済で見直せば、浮いたお金で組合費を捻出することは十分できますし、組合員となれば、保険や共済では守れない部分も守られます。ぜひ、埼教組への加入、共済への加入を検討してみてください。